丹藤 慧也さん（人文社会ビジネス科学学術院 人文社会科学研究群（博士前期課程） 人文学学位プログラム 英語教育学1年次、指導教員：人文社会系　卯城 祐司　教授）は、公益財団法人日本英語検定協会第34回（2021年）英検研究助成研究部門に入選し、2021年（365体育投注3年）7月21日に入選証書の贈呈を受けました。（今年はコロナウィルスの影響から助成金贈呈式は行われませんでした。）

この研究助成金制度は、実用英語の一層の普及?発展と英語能力検定試験の質的向上を目的に1987年に設けられました。英語能力テスト及び英語教育に関する研究企画を広く募集し、優秀な企画に対して助成金を交付し、10ヵ月間の研究後、その結果を公表する制度です。この制度には、研究、実践、調査の3つの部門があり、丹藤さんが入選した「研究部門」は、英語能力の測定?評価に関し、その改善向上や英語教育に役立つものが要求されています。

今回助成の対象となったのは「英文要約採点への自動英文解析ツールCRATの利用可能性の検証」と題する研究です。本研究は、自動英文解析ツールCRAT(Constructed Response Analysis Tool)を用いて、要約採点のための信頼性の高いルーブリックを作成することを目的としています。

実際の英語使用場面では技能を統合して用いることが通常であり、技能統合を重視した教授法が提案されています。新学習指導要領でも、技能統合型タスクである要約課題が重視されています。英文要約は内容理解の測定方法の1つですが、その採点にはマクロ命題の算出やアイデア?ユニットの算出等があり、採点方法によって評価が異なります。そこで、CRATの指標を活用したルーブリックによる評価方法を提案しました。

本研究は、英文要約の採点方法に、自動英文解析ツールCRATの指標を活用し、原典と要約文の両方で指標を算出し、客観的数値による評価を可能とする点が高く評価され、入選となりました。

2022年刊行の“STEP Bulletin”第34号において、研究成果の詳細が掲載されます。