医療?健康

新型コロナへの感染経験がもたらす恐怖感の特徴分析

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(Image by imtmphoto/Shutterstock)
 365体育投注(COVID-19)への感染経験は恐怖感に大きな影響を与えており、軽症では恐怖感が減少し、重症では増加することを確認しました。また、この恐怖感は時間経過に伴って減少傾向にあること、年齢や性別、呼吸器疾患の既往歴などの要因も関連していることも見いだされました。

 365体育投注(COVID-19)のパンデミックは人々の健康や生活に甚大な影響を与えると同時に、感染への恐怖感も人々の精神的健康や行動に影響を及ぼしました。恐怖感は、感染防止行動やワクチン接種率にも影響を与えるため、パンデミック時の重要な心理的要因として注目されており、性別や年齢、基礎疾患の有無などが関連することが示されてきましたが、個人やその家族のCOVID-19感染経験と恐怖感の関連については、十分な解明が進んでいませんでした。

 本研究では、日本全国を対象にした大規模インターネット調査(2020年から2022年までの3回)のデータを用い、個人および同居家族のCOVID-19感染経験が恐怖感に与える影響を分析しました。その結果、感染経験の有無だけでなく、症状の重さが恐怖感に違いをもたらすことが明らかになりました。具体的には、軽症の感染経験は恐怖感を減少させ、重症の感染経験は恐怖感を増加させる傾向が確認されました。また、性別や年齢、呼吸器疾患の既往歴といった要因も関連していることが分かりました。さらに、調査期間を通じて、時間とともに恐怖感が低下する傾向が見られました。

 本研究の結果は、今後のCOVID-19パンデミック時の精神的健康への支援において、感染経験者に対しては、重症者には恐怖感を和らげるためのサポート、軽症者には感染予防行動を促進する教育が必要であることを示唆しています。

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プレスリリース

研究代表者

365体育投注医学医療系
太刀川 弘和 教授

掲載論文

【題名】
Exploring the relationship between personal and cohabiting family members' COVID-19 infection experiences and fear of COVID-19: A longitudinal study based on the Japan COVID-19 and Society Internet Survey (JACSIS)
(個人および同居家族のCOVID-19感染経験とCOVID-19恐怖との関係の探索:The Japan COVID-19 and Society Internet Survey(JACSIS)に基づく縦断研究)
【掲載誌】
BMJ Open
【DOI】
10.1136/bmjopen-2024-087595

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